研究
画像処理・パターン認識の技術で、人が何かを判断する場面を支えることを目標にしています。医用画像診断支援を軸に、対象は医療の外にも広げてきました。
医用画像解析
超音波
腹部超音波動画からの肝腫瘍の検出と追跡。検査中にリアルタイムで働き、フレーム間で結果がぶれない検出を目指しています。アノテーションが不完全な学習データをどう扱うか、という問題にも取り組んでいます。
X線CT
小さな肺がんの検出と治療効果の計測、肺動脈と肺静脈の分類、肝臓領域の抽出と肝がん検出、時系列CT画像の位置合わせ。3次元集中度という特徴量を用いた病変周囲の血管・気管支の集束の定量化は、長く続けてきたテーマです。
内視鏡・腹腔鏡
単眼腹腔鏡映像からの奥行き推定を利用した術具セグメンテーション、解剖学的名称の音声発話で起動する手術ナビゲーションなど、術中支援に関わる研究。
文字認識・言語・史料解析
近代公文書と歴史資料
近代日本の公文書を対象とした文字認識では、学習データの偏りにどう対処するかが課題になります。文字認識の結果には誤りが残るため、近年は大規模言語モデル(LLM)を用いて、文脈と資料特有の語彙を手がかりに誤読を修正する研究に取り組んでいます。
音象徴に基づく義訓の生成
義訓は、漢字の本来の読みではなく、意味や語感に合わせて別の読みを当てる表現です。音の響きが持つ印象(音象徴)を Bi-LSTM でモデル化し、文書埋め込みで捉えた語の意味と組み合わせることで、語に対して自然な義訓を自動生成する手法を検討しています。
手書き文字
認識精度の向上を目的とした、能動的な文字データ収集の方法。どんなデータを与えれば分類器が効率よく学習できるのか、という問いに繋がっています。
人の活動の理解
スポーツ
陸上競技短距離走における走者の関節位置に基づくフォーム解析、映像間の対応付け、手持ちカメラによる瞬間泳速の計測。
食・生活
料理写真の魅力度を左右する要因の分析と推定。
これまでの研究
- 経時天体画像からの変光星候補の検出(異常検知の枠組みによる絞り込み)
- 胃仮想化内視鏡観察環境の開発
- 前立腺の仮想針生検シミュレータの開発
- FPGAを使った医用画像処理(宇都宮大学 横田研究室との共同研究)
- 血管と腫瘍の空間的な関係の定量化による胸部腫瘍の良悪性鑑別
- 胃X線二重造影像からの病変検出
- 音声認識を用いた身体障害者のためのコミュニケーションシステム